さ、寒い…。
ここは何処?一瞬、地元と間違えてしまうほどの寒さだった。
天候は悪くはなく、どことなく晴れそうな気がする。
天気予報の信頼度が下がってきている。雨の予報はたいがいはずれているので…。
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| 日の出 |
出発の準備をしていると男性の方に話しかけられる。
ここの道の駅で、唯一車中泊をしていた方だった。
旅で来ているのではなく、行商をしながら周っているみたい。
お客さんがいればで出向き、家には3週間ほど帰らないそうだ。
利益が上がれば旅好きな若い人を雇うと言っていた。興味があった僕は話を聞いていると名刺を頂いた。
そして、最後に「喋りが出来なきゃ、やっていけない仕事だよ」
僕は口下手で、どちらかと言うと人見知りするタイプ。
昔から接客業とか、自ら人と接することを避けてきた。
でも、この旅で変りたいとも思っている。
出会いの数だけ成長しているかわからないけど、人との出会いを嫌だと思ったことは一度もない。
この旅を機に変りたい。
まだまだ、ぎこちなかったり話を噛み合せる事ができないこともある。
その中で僕の欠点が見えたり、少ないけど良い所も見えてくる。
さぁ、これからも色々な人たちと出会い話そう。
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| 土湯峠 |
からの展望 |
道の駅を出発し、早々に急勾配マーク付きの坂を上っていく。
ゆるやかなカーブを描いているおかげで、さほど辛くは感じない。
ゆったりマイペースに歩を進め、土湯トンネル手前で旧道へと入っていく。
この旧道も思ったより、急な上りもなく快適に走っていく。
しかし、気持ちとは裏腹に霧が辺りを覆い視界が悪くなってきた。
土湯峠温泉をこえ少し上ると、そこはもう峠の頂。
霧は見事に晴れ、僕を歓迎してくれているようだった。
「ここまでよく来たね、お疲れ様。」
帰るべき家があり、迎えてくれる人がいる。
普段気付かないかもしれないけど、それはとても素晴らしいことなんだ。
「おかえり」って言ってくれる人がいるだけで、どれだけ安心できるか。
「おはよう、こんにちわ、ありがとう、がんばって」
こんな短い単語にも気持ちがこもっていれば、他には何もいらない。
とびっきりの笑顔で、自分だけにしか見せない表情で言われた日にはイチコロだ。
それは自然の風景にも言える事。
言葉は無いにせよ、色んな表情を魅せてくれる。
様々に変化する顔を見ることによって、僕は自然に引き込まれていく。
「まー、遠路遥々せっかく来たんだから、楽しんでくれやっ」
言ってくれているのかな?
だから僕も言おう、
「ありがとう」ってね。
些細なこと見逃していませんか?
峠を下り、ちょっとした上りを挟んで有料道路の磐梯吾妻レイクラインへと入っていった。
ここ・・・、多少のアップダウンはあるものの、それほど辛くはないはずなのに僕には堪えてしまった。
三陸を彷彿とさせる、上っては下りの多発地帯。峠越えも影響して足にも疲労の色が出ていた。
景色?木々が生い茂って涼しかったけど、湖を見る機会が少なかった。
視界が開け突然見えた磐梯山や湖はなかなか良かったけど、有料はどうかと思ってしまう。
きっと、アップダウンにやられてしまい景色どころではなかったのだろう。
レイクラインを抜け裏磐梯の町へと入り、コンビニで小休止。
景観を大事にしているのか、町は茶色で統一されていた。コンビニの看板とかもね。
今日は午後から雨の予報にも関わらず、雨雲が見当たらない。
時間的に見ても磐梯山の登山を諦めるしかない、それに五色沼を散策したかった。
さっそく片道一時間ちょっとの散策路を往復することにした。
自転車を近くの物産センターにおいて、久しぶりの徒歩移動。
それぞれに特徴のある沼を横目に、気持ちの良い昼下がりの森を歩いていく。
青沼はコバルトブルーに輝いていた。
他の人も唸っていた。「こんなの見たことないなぁ」
僕も過去に青沼のような沼、いや湖ですら見たことはないだろう。
ちょっと興奮気味に僕は散策路を進んだ。
どの沼も自分らしさを出していたし、周りの景色も抜群に良かった。
久しぶりに天候が味方してくれたおかげで、僕も木々も沼も全ての自然が喜んでいた。
大袈裟かもしれないけど、ここ最近は天気に泣かされ太陽が恋しかったのだ。
時折見える秋の気配。
もう10月なんだ、旅に出て結構経つけどあっという間なのか出発が最近のように感じる。
よくここまで自転車で来たなぁと想いに耽る。
見知らぬ土地、見知らぬ風景、見知らぬ人々。たくさんの出会いに、腹を満たす美味しいもの達。
旅って楽しい!!
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| 檜原湖 |
山塩、どんぐりアイス |
フランスパンの差し入れ |
約二時間ほどかけて散策路を往復し、今日の目的地喜多方の道の駅を目指す。
途中、道の駅裏磐梯で品定め。道の駅で何があるか見るのが僕の趣味。
試食は当たり前。食べ物がある限り手を休めてはいけない。
惹かれて購入した、山塩とどんぐりのダブルアイス。
塩アイスは一時流行っていたけど、流行に疎い僕は食べていなかった。
味は、なんとも不思議な感じ。塩の辛さでアイスの甘さが際立つ。
どんぐりは、くるみと似た味で僕には甘すぎた。
アイスも食べ終わり、喜多方までは下るだけ!!
トンネルを一つ抜けると、路肩に車が止まっていて女性が一人立っていた。
なんだろう?と思い、恐る恐る近づいていくと、頑張ってとフランスパンを頂いた。
旅中に、こんな大きなものを頂いたのは初めてだ!!
裏磐梯では有名なパン屋さんで、凄い美味しいからと言っていた。
僕もフランスパンは好きで買って食べていたな。本当に嬉しい差し入れでした、ありがとうございました!!
爽快に下って行き、喜多方に入った頃に外国人のチャリダー二人とすれ違った。
サイドバックの他に大きなバックパックを背負っていた。
挨拶をされたが言葉のわからない僕は、ジェスチャーで返す。
しかし、外国人の旅人は格好良いな、何か様になっているというか…。
喜多方と言えば…喜多方ラーメン!!
食べ物しか想像できない僕は、やっぱり食べることが好きなんだと改めて思う。
喜多方では有名な坂内食堂へ。雑誌でも取り上げられることが多く、肉そばと言えば!!なお店。
もちろん肉そばを注文。
出されたラーメンをみて驚く…、いやいや麺が見えないし…。
もう肉そばというより、「肉」でいいのではないだろうか?
肉を退かして、スープを飲み麺をすする。ズルズル。
おっ、見た目は肉が主張していたけどあっさりしていて懐かしい味。
インパクト大のチャーシューと絶妙に絡み合っている。実に美味しい!!!
スープも全て飲み干し完食、完飲。
会計を済ませ店内を見渡すと、お土産用のラーメンセットが売っていた。
父親がラーメン大好きなので実家に送ることにした。
近くのスーパーで買い物をした後、すっかり暗くなった喜多方市内を走り道の駅まで行く。
喜多方の道の駅には温泉もついている。しかも夕方5時以降は安くなるようだ。
楽しみにしながら道の駅に到着するも、全ての建物は真っ暗。
あれ?入り口に掲げられている定休日の文字。撃沈…。
仕方なく寝床を探していると、
軒下にテントを張っているライダーさんがいたので挨拶だけして立ち去る。
僕も適当な軒下にテントを張り、日記を書いていると先ほどのライダーさんがやってきて話をする。
お店が水、木曜日と休みで、この二日間を使って長距離ツーリングを行っていると言う。
色々と美味しいものを食べ歩いていて、お店の情報を教えてもらった。
話していると、宇都宮のラーメン屋の店主さんだということがわかった。
その後も旅の話に止まらず、突っ込んだ話しもしたりと充実した時間だった。
とても熱い方で共感できる部分がたくさんあったし、何よりも人生を楽しんでいて僕には眩しく見えた。
「せっかくの人生、楽しまなければ勿体無い」と。
僕もそう思う。一度きりの与えられた人生なんだ。やりたいことやって楽しもうよ。
宇都宮に寄ったら食べにおいでと言われたので、必ず行こう。
1時間以上は話しただろうか、でもなぜだろう話し足りないのは…。
もっと話していたいと思える方だった。
日記をきりのいいところでやめて就寝。