ん?何時だろうか?
遮光カーテンなのか部屋が真っ暗で時間がわからない。
…げげっ、もう9時半を回っている。あれだけ遅くに寝れば無理もないか…。
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| 強力伝 |
快晴なり |
寝癖をつけながらも起ると、
奥さんが朝食を作って下さっていた、しかもお昼の分のおにぎりまで用意してくださった。
見ず知らずの僕達のために…、奥さんには大変感謝しております!!
昨日、綴っていなかったけど竹内さんから素敵な頂き物があった。
それは、新田次郎さんの著書「強力伝」(直木賞受賞作品)
新田次郎さんと言うと、山岳小説家でもあり著書にはあの「孤高の人」がある。
これは非常に楽しみな一冊だけど、僕は敢えて自分に問題を課した。
それは遅れに遅れてしまっている日記がリアルタイムに追いついた時のご褒美とすることだ。
追いつくまでは封印しておこうと思う。大切に。
出発の準備中に娘さんに、僕らは「おじさんになるのか、お兄さんになるのか聞いてみた」
すると、困ってしまったのか。「う〜ん…」と真剣に悩んでいる。
じゃぁ、何歳くらいに見える?と質問を変えると…。
「30歳くらい?」
おぉ…、小学生から見ると僕はそれくらいに見えてしまうのだろうか。それとも老けて見えるのか…。
とおる君がトイレに行っていたので、悪知恵の働いた僕は娘さんに、
「トイレに行った彼はね、35歳なんだよ」と、嘘八百。
すると、「そう言われてみると…」と一言。
えー、とおる君は竹内さんの娘さんの中では35歳になっておりますので悪しからず。
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| 眩しい笑顔 |
照れてます… |
外に出て荷物をパッキングする。
とおる君は昨日の酔いもあって竹内さん宅にもう一泊するようだ。
なので、今日も一緒に犬吠埼まで(とおる君は行っていなかったので)行くことになった。
空荷と荷物満載のグレートジャーニーが並走するのって異様な光景だと思う。
この姿を見た周りの人は何を想像するのだろうか?
とおる君は「俺が荷物全部持ってもらってるみたいに見える…」と言っていたが、確かにそんな感じに見える。
出発前に一人ずつ、竹内さんと固い握手を交わした。
一度に二人泊めさせていただき、美味しいものをたくさん食べさせてくださり、お話も楽しかったです。
竹内家の皆さんには本当にお世話になりました。
また、機会がありましたら寄らせていただきます。いや、絶対に。
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| 日本一周チャリダー |
記念撮影!! |
お言葉に甘えて、もう一泊することも出来たのだけど、
これ以上お世話になってしまうと別れが辛くなってしまうので先に行くことにした。
2日泊まると3日目もお世話になりたくなり、3日お世話になったら別れが辛くなる。
これは僕の中で出来上がった、出会いの法則だ。
12時過ぎ、僕は再び南を目指して走り出した。
最後まで見送ってくれた竹内さんの声を心の中で木霊させながら。
今日も。とおる君という心強い仲間がいるから寂しくはない!!
最高のサイクリング日和となった太陽の日差しを浴びながら犬吠崎目指して走る二人。
路肩は狭く走りづらいけど、一人の時よりは精神的には楽だと思う。
途中からサイクリングロードに入って快適走行。ちょこちょこと会話をしながら、まったりと進む。
お腹を空かせた二人は、同意見で昼食にすることにした。
頂いたおにぎりをポカポカ陽気に包まれ川岸で食べる。最高の昼食になった!!
眠気にやられそうだった、とおる君もテンションが上がってきたと曲芸走行。
僕は負けじと、それを写真におさめるだけ。
昼下がりの銚子市街を走り抜け、着いた先には関東最東端。
端にはロマンが溢れている。言葉で言い表すことは難しいけど、心を擽る何かがある。
遮るものがなく広がっている海。
水平線の奥は断崖絶壁になっているのだろうか?昔の人はそう考えていたみたいだ。
海は滝のように流れ落ち、世界はそこで終わっていると…。
無理もないと思う、あの先に世界が広がっていようとは到底考えられないほどの雄大な景色。
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| 銚子電鉄のぬれ煎餅 |
足湯でリフレッシュ |
また一人旅 |
犬吠埼をひとしきり見た後、お土産屋に目をやると彼はそこにいた。
銚子電鉄の濡れ煎餅…、一時期テレビでも取り上げられていたほど有名な一品。
車両の法定検査にかかる費用を確保しようと銚子電鉄は濡れ煎餅などの購入をネットで呼びかけた。
するとマスコミなどでも報道され注文が殺到、製造が間に合わないまでの反響振りとなった。
鉄道事業の赤字を担うまでになってしまった濡れ煎餅。たかが煎餅、されど煎餅。
何も言わずに、とおる君が僕の分まで濡れ煎餅を買ってきてくれた。
あぁ、先に買われてしまったか…。煎餅一枚の値段は決して高くはないけど、旅人にとっては痛いはずなのに。
「いいよ、これくらい」と言ってくれたが、僕にとっては大きな一枚となった。
さっそくご賞味。
おぉ、表現が悪いかもしないけど、例えるなら上品にしけった煎餅。
もちもちとした触感が残るなんとも贅沢な味だ。これは病みつきになりそう。
近くのホテルで足湯に入れると竹内さんから教えてもらっていたので行った。
丁度いいお湯加減。お腹が減っていたので、はんなり市で買っておいた焼き芋を頬張る。
多分、足湯に浸かりながら焼き芋を食べた人間は初めてかもしれない。
とおる君もお腹が減ったのか、干し芋に食らいつく。ここにまた初めての人間が生まれた。
長い時間足湯に使っていたので、溜まっているであろう足の疲れがとれた違いない。
日も暮れかけていたので足湯を後にし、とおる君とはお別れだ。
後、幾日もすれば終わってしまう旅。だからこそ、悔いの残らぬように楽しんでほしい。
もちろん、僕も旅を楽しんでいく。釧路にゴールするまで。
この二日間は本当に楽しかった。また、会える日を楽しみにしながら旅を続けて行こう。
それじゃぁ、とおる君お気をつけて良い旅を!!
別れた後は、空が徐々に暗くなる。
今日の目的地である、道の駅「オライはすぬま」までは相当距離がある。
今日もナイトラン必至だ。
九十九里浜のすぐ横を通る自転車道にのって夜道を走っていく。
んー、ちょっと道が悪いし外灯もなくて走りづらい…。仕方なく自転車道を降りたときに事は起きた。
バシュー…、ズズズー、ガタン!!
砂利道でバランスを崩して自転車転倒。僕は辛うじて転ばずに済んだ。
何が起こったのだろう?
恐る恐るタイヤを見てみると…、あぁ、こんな時に限ってパンクですか…。
辺りは真っ暗な住宅街。近くにあったコインランドリーの明かりを頼りにパンクを直す。
変えようと思っていたタイヤも交換、30分ほどタイムロスしてしまったが仕方なし!!
あ!!昨日、買っておいたポテトチップスが粉々だ…、これは仕方なくない…。むむむ。
まだ道の駅までは距離がある。
こんな時は開き直ってナイトランを楽しみことにした。ゆっくりゆっくり走っていく。
そして何とか8時前に道の駅に到着。
とおる君が言っていたようにとても寝やすそうでGOOD!!
交通量も少なく、テントを張るのにうってつけの軒下もある。
精神的に疲れ果ててしまって、自炊する気力もなく近くのコンビニで夕食を買って食べる。
今日は泥のように眠れそうだ…。